どれくらいのレベルで正装すべきか
女性目線ですが、めちゃくちゃ詳しく書きますよ!ある日本人の女の子が「日本から彼が来て、クラシックの演奏会に行く予定があるんだけれど、ドレスとか着たほうがいいのかな?」と相談してきたことがありました。
確かに、普段行かないところに行く時のTPOは気になりますよね。ましてや外国ですしね。
そんな要望にお応えして(?)、ドイツで演奏会に行く時はどのような服装がふさわしいのか徹底的に解説したいと思います

場所とその演奏会と値段による
演奏会と言えどいろいろなシチュエーションがあるので、一言では「これが正しい!」とは言えません。ひとつだけ言えるのは、どのような演奏会でもドロドロのジーンズで行くより小ぎれいにしていた方が恥ずかしい思いをすることはないでしょうということです

教会での演奏会

教会は祈りを捧げる神聖な場所です。露出の多い服や、華美な装いは控えておいた方がよいでしょう

街中の教会で無料で入れるような演奏会は通りすがりの人も出入りするので、普段着でも大丈夫。観光中にたまたま見つけた演奏会でも、教会の中で帽子は脱ぎましょう。無料の演奏を座って聴いた場合には1〜5ユーロくらいの少額でもいいので募金をして出るのがマナーです。
また有料の演奏会でも、露出の少ない普段着~綺麗めくらいで大丈夫です。
冬は暖房がない(あまりきかない)教会もあるので防寒に注意。
音楽大学の演奏会

ドイツには30以上の音楽大学があり、たいていの所でほぼ毎日と言っていいほど演奏会があっています。
学生が演奏しているものは無料のものがほとんどですが、教授の演奏会や、ゲストが演奏したり、いろいろな催しがあります。
服装を決める時のポイントは、入場料金かな。無料のものは年齢相応の普段着で、学生はスニーカーにリュックサックでも大丈夫。有料のものも、何か相当特別な演奏会でない限りは着飾る必要はありません

ホールでの演奏会

ホールと言っても大小いろんなホールがありますし、いろいろな演奏会があるので具体例なしで説明するのはなかなか難しいところです。
普通のホールで、平日の夜の室内楽やオーケストラの定期演奏会の時、私だったら、デートならヒール履いてワンピース。一人や友達と行くんだったら、家からスーパーやドラックストアに買い物に行くよりは綺麗めの普段着とか仕事着くらいで行きます。
若い男子学生は、別にスニーカーにセーターだからって追い出されるわけではないけれど、カラーシャツか、Tシャツの上にジャケットか、そうしたらジーンズでも浮きはしないかな

大人の男性はシャツにネクタイ、最低でもジャケットを羽織っていれば大丈夫でしょう。
簡単に言えば、ビジネスカジュアル。ジャケパンですよジャケパン。
☆女性のポイントは靴。スカートでなくてもヒールのある靴を履けばそれなりに見えます。
☆男性のポイントはジャケット。あれこれ考えなくていいので羨ましい!
ちょっと例外なのがSilvester ジルベスターとかNeujahrs Konzert ニューイヤーコンサート。
日本でもウィーンフィルのニューイヤーコンサートの様子が放映されますよね。ああいった特別な演奏会はちゃんと正装しましょう。男性はタキシード、最低でもスーツを着るよう、ホールの方から求められています。女性もオシャレしましょう。着物、良いですよ。すれ違うお客さんに褒めちぎられますよ。ドレス、寒くなければどうぞ着てください

ポイントとしては
- プログラムによる(子供向け<室内楽<シンフォニーコンサート<オペラ<何かを記念したガラコンサート)
- 演奏者による(有名な人や団体になるほどよりシックな装いになります)
- 時間による(昼より夜の方が綺麗めの度合いが増します)
- 場所による(教会では露出しない、きらびやかなホールではお客さんも着飾る)
こんなところでしょうか。
歌劇場での演奏会

ホールでの演奏会と同じように、奏者や時間、プログラムにもよります。その演目のシーズン初日を意味する「Premiereプレミエ」の時は、オシャレ度は少し上がります。
歌劇場は大抵きらびやかなところが多いので、普通の席に座る予定であれば、まあ小綺麗な恰好をオススメします。
学生の立ち見席なんかは「うわぁ講義室から出てきたまんま?」という感じの人もいます。ホールでの演奏会よりもボロボロ度が高い気がしますね。劇場だと、音楽を勉強している学生だけではなく、演出、バレエ、コスチューム、メイク、など舞台関係の学生も増えるからかもしれませんね。
だいたい席のお値段に合わせれば場違いなことにはなりません。
お城の中での演奏会

演奏会によりますが、こちらもまあ綺麗めにするといいと思います。ホールでの演奏会と同じように、奏者や時間、プログラムにもよります。
ひとつ言えるのは、会場の雰囲気に合わせるのは一つのヒントということです。豪華絢爛キンキラキンなお部屋が会場であれば、綺麗目にして行って間違いはないと思います。
観光客向けの演奏会などがあるお城もありますが、そのような場合は特別な指示でもない限り、「正装」までする必要は全くありません

祝祭劇場(Festspiel)での演奏会

スニーカーやTシャツは、その場の雰囲気にそぐわないので、あり得ません!
男性は基本的には暗い色のスーツ、夏でもジャケットを羽織って下さい。夜の正装は蝶ネクタイです(全員がそれを守っているわけではありませんが、それくらいキチンとしているということです)。
女性は高価なドレスを着る必要はありませんが、自分ができる限りの範囲で綺麗にして行きましょう。アクセサリーもあった方がいいです

お昼の演奏会と夜の演奏会では少々雰囲気が違い、夜の方がよりエレガントです。
ロングドレスは夕方以降の時間の正装なので昼にはあまり着ません。しかし、このような場所では足りないよりも華美な方が好まれるようです

オープンエアの演奏会

お城の庭園や祝祭劇場関係の演奏会でも、その会場が外であれば、そして無料であればフランクな雰囲気の場合が多いです。無料の場合は、ドレスコードがない限り短いワンピースに短パンでもひんしゅくを買いません。ただ夜になると夏でも冷える可能性があるので、何か羽織るものを持参しましょう。
席の指定があるような有料の場合は、演奏会の内容にもよりますが、それなりに綺麗にしていたほうがよいです

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