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伝統的かつモダンなピエモンテ料理

私は流行などにあまり敏感なほうではないので、ミシュランガイドなどあまり興味はなかったのですが、ピノキオの壁画で有名なヴェルナンテを紹介した時のレストランがどうも気になって、行ってきました。

【ヴェルナンテの町の紹介はこちら】



リストランテ・イル・ナツィオナーレ

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Ristrante il Nazaonale di Vernante
Via Cavour, 60- 12019 Vernate- Cuneo
Tel. (+39) 0171 920 181
Website




お料理

単品での注文と、3種類のコースがありました。

8皿シェフが決める65ユーロのコースと迷いましたが、一番クラシックな50ユーロの伝統的なオクシタン料理(肉料理)を選びました。

他に、50ユーロで魚系のコースもありました。

ポチに「マジ?」と言われながらも出来るだけ素早くこっそりと写真を撮りましたので、載せます。
(※ドイツやイタリアのスマホはマナーモードにするとカメラも完全に無音になります)



前菜です。指でつまみました・・・。
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自家製のはちみつを練り込んだパンが美味でした♡


牛肉のタルタルを様々な味のマヨネーズでいただきました。バルサミコ酢のマヨネーズが気に入りました。
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トリュフが乗った茶碗蒸しのような感じで、きのこが美味でした。
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チーズ入りのニョッキです。ポチは感動していましたが、私は経験が足りないのか、よくわからないぶにょっとした食べ物だな・・・なんて思ってしまいました。
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牛肉だと思うのですが、これは本当に美味しかったです。
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好みのチーズを4種類選びました。
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トリュフ入りのフレッシュチーズ、ヴァロッロのワインチーズ、羊のチーズを選び、もう一つはチーズを切ってくれたお姉さんに選んでもらいました。真ん中のははちみつです。もうお腹いっぱい。
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デザートの、アイスを乗せたアップルパイ。
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2皿目のデザート!?
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感想

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山小屋風の部屋に暖かみを感じました。ただ、おばさんには照明が暗すぎて料理がよく見えませんでした。笑

全体的に満足したのですが、ちょっとしたことが星がつかない理由かなと思いました。

例えばテーブル。いろんな理由があるのでしょうが、プラスティック製なのか合板なのかよくわからないようなテーブルで、残念でした。

美味しいお寿司屋さんのカウンターとかって、ずっと触っていたくなるようなところってあるでしょう。そこまでできないレストランなのかなと思ってしまいました(だったらクロスを使ったらどうでしょうかね)。

あとは、お皿のチョイスと、それぞれのお料理の量ですかね。

お食事の途中から、わかる人にしかわからない例えで申し訳ないのですが、ワーグナーのオペラを思い出しました。

ワーグナーの音楽はロマンティックで壮大で大好きなのですが、なんてったって長いんですよ。

劇場に観に行っても、途中から「早く終わらないかな〜」「あと何時間あるんだっけ・・・」と思ってくるんです。

今回のお料理も、途中から「あと何皿あるんだっけ・・・」「もう苦しいんだけど・・・」「8皿のコースにしなくて本当によかった」と何度も思いました。

ほとんどのテーブルで一番最後のスイーツが残されていて「なんてもったいない!」と思っていましたが、いざその時になってみんなの気持ちがよーーーーーくわかりました。

私たちを含め7組が食事をしていました。

カップルが多かったですね。服装は、まぁちょっとキチンとしているつもりなんだろうな~というくらいで、ほとんどの男性がノージャケット、ノーネクタイでした。

女性はヒョウ柄率が高く「イタリア人女性の考えるちょっとセクシーなフォーマルの感覚がヒョウ柄なの?」とちょっと笑えましたが、ドレスに編み上げブーツ、荷物は携帯のみという謎のシニョリーナもいました。

お食事をしていた4組は女性の誕生日だったみたいで、それぞれサプライズがありました。4組中3組は照明を落としてろうそくを立てたデザートが出てきて・・・みたいな。1組だけは花束でした。

1組目の時は「うわっ、停電?」と思ってしまいました。だってイタリアだし!笑

2組目からは「またか・・・笑」

3組目の時にはポチに「うちも何かある?」と聞いてしまいました。ま、あるわけありませんでしたけど!

22時半頃から下のバーからアコーディオンに合わせて「おーそーれみぃいいいおぉぉぉぉ」とか聞こえてきて、本当にガックリしました。まぁただ、それまで堅苦しかった空気が解れてお客さんのお喋りのトーンが上がった気はします。

本来の営業時間は23時まで。私たちを含め3組残っていましたが、急かされることはなく申し合わせたかのようにみんな24時ちょうどに立ち上がりお暇しました(私とポチは21時からお食事を始めましたが、23時の時点でまだコースが終わっていませんでした)。
 
ワイン2杯、シュナップス1杯、水2本、2人で134ユーロでした。

美味しかったし、お腹いっぱいで、お値段もそこそこで満足しました。ポチなんて「毎月1で来たいなぁ」なんて言っていました。

忙しい人なので月1は絶対に実現しませんが、ミシュラン掲載のレストランを開拓していくのは面白いかもなぁと魅力を感じています。


後日

ポチが「ここ美味しいんだよ!」というピザ屋さんに連れて行ってくれましたが、ピザを食べ始めてから「ヴェルナンテのレストランを経験したら普通のところで食べられないね・・・」と笑っていました。

私は「まぁ、それは別物でしょ」と、その時は思っていました。

それから更に数日のことです。

わたしの、自称おもてなしとしても振る舞える得意の洋風のお肉の煮込み料理があり、久しぶりに作りました。

出来はいつもと変わらないはずだったのですが・・・

口がヴェルナンテのほろほろのお肉を覚えていてもの凄くイマイチに感じました。

こんな調子なので、また食べに行くと思います。