イタリア人には大人気なのに、日本人どころかアジア人の観光客すら見ない、ピエモンテ州の穴場(?)をご紹介したいと思います。
田舎が好きで、地図なしで気の向くままにぶらっと散策したい人にオススメです。
ヴェルナンテという村
ヴェルナンテは北イタリア、ピエモンテ州、クーネオ県にある村です。紀元前3000年には既に存在いていたようで、オクシタニアと言って、オック語が話される山岳地域の一つだそうです。ブナ林に囲まれています。
標高約800m、人口1100人強、うち1000人弱が外国人だそうで、しかもその1割強が中国籍だそう。本当かな???そんな感じ全然しませんでしたけどね。
トリノからは電車で2時間弱、車ではニースの方角へ向かって1時間半です。
リゾート地、リモーネ・ピエモンテからは電車で10分、車で8分という立地です。
村にはピノキオの冒険にまつわる壁画が約160あり、村中で見かけるMURALESと書いてある案内の先に見つけることができます。
ピノキオの冒険
ディズニー映画の方が有名かもしれませんが、元はイタリアのカルロ・コッローディさんという作家さんの作品で、1883年に最初の本が出版されてから100年以上愛され続けている児童文学作品です。このピノキオの物語に挿絵をしたイラストレーターはイタリア国内だけでも60を数えますが、その中でも割と初期、1911年にピノキオの絵を描き出版した画家のアッティリオ・ムッシーノさんという方がいらっしゃいます。
ヴェルナンテはムッシーノさんが亡くなるまで10年住んでいた場所ということで、彼へのオマージュとしてピノキオの壁画が描き始められたそうです。
ただ散策するだけでも十分に楽しめますが、ピノキオの冒険をもう一度読んでからこの村を訪れると、「あー!これはきっとあの場面!」とわかって、より面白いかもしれません。
春から夏にかけては、過ごしやすく山の緑やお花が綺麗。自転車やバイクでツーリングの途中で寄られる方、カフェのテラス席に座ってゆっくり太陽を楽しんでいる人々、たくさんの観光客で賑わいます。
冬は夏に比べると随分と閑散としますが、スキーの宿泊者が訪れます。ピノキオの壁画を追いかけながらの雪の中の散歩は運動不足解消にもってこい(?)です。壁画探しは意外にもウキウキします。
ピノキオの土産物
ピノキオのお土産が帰るお店です。一つ目はタバコ屋さん。二つ目はお土産やさん。
可愛いお土産がたくさんあります。
ミシュラン掲載のレストラン
有名なのは壁画だけではありません。ヴェルナンテには知る人ぞ知るミシュラン掲載のレストランがあります。il Nazionale Ristorante
Via Cavour, 60- 12019 Vernate- Cuneo
Tel. (+39) 0171 920 181
Website
伝統的かつ洗練されたピエモンテ料理が食べられます。
この地域の特産、春から夏にかけてはペヴェラーニョで取れた新鮮な野菜や果物、パランフレという標高1400mにある可愛らしい山岳地域で作られたチーズ、秋のポルチーニ茸と冬の白トリュフとカタツムリが目玉です!
お値段の目安として、今後変わることもあるとは思いますが、今のところ単品は14ユーロから。コース料理は50ユーロのものと65ユーロのもの、ワイン込みの値段でそれぞれ85ユーロと100ユーロです。
昼は12時半〜14時半、夜は19時半〜22時の営業、水曜日が定休日です。
宿泊施設もあり、il Nazilnale Hotelは普通のホテル、il Nazionale relaisはスパ付きのラグジュアリーなホテル。どちらも高評価です。
【関連記事】
伊ミシュラン掲載のレストランに行ってきました
アルプスの蜂蜜
あてもなくぶらぶらと歩いていたところ、カラフルな箱が敷き詰められた部屋がチラッと見えました。「なんだろうなぁ〜」と好奇心旺盛に見ていると、そこに居たご夫婦が「蜂蜜だよ」と話しかけてくださいました。親切な養蜂家のご夫婦で、いろいろ説明してくださった上に200gものお試しの蜂蜜を下さいました。お礼の意味も込めてここでご紹介したいと思います。
Apicolturel Alpi Mel