ドイツと全然違う
ドイツでは、日本と同じようにダイレクトに専門医を訪れていましたが、イタリアではまず掛かりつけのお医者さん(ホームドクター)を訪れるところから始めなければなりませんでした。※ホームドクターはイタリアの国民保険に入ると近所のお医者さんの中から選べるそうですが、他の旅行保険なんかに加入している人はどうするんでしょうかね。
専門医を訪れるには、ホームドクターに紹介状を書いてもらう方法と、紹介状なしで保険がきかない「プライベート」という方法があるみたいです。
(※わたしはイタリアは初心者なので、システムがまだよくわかっていません。)
プライベートだと、「すぐ診てもらえる代わりに高い」らしいです。
今回の目的は、子宮ガン検診を含む婦人科での検診の為の紹介状をもらうことと、抗ヒスタミン剤を処方してもらうことでした。
予約を入れる
イタリアは診察をしてもらうのに基本的には予約を入れなければなりません。今回は電話を入れてから11日後に予約を取ることができました。ドイツも基本的には予約制ですが、人気のないガラガラの病院は予約なしで行っても直ぐに診察してもらえることがありました。
ドイツの婦人科なんかは予約なしで当日みてもらえることはほぼなく、そもそも新しい患者を受け入れていないという病院もありましたし、「先生の知り合いから紹介してもらいました」と言って受け入れてもらい3ヶ月先に検査の予約を入れることができた婦人科もありました。
イタリアでの手続き関係は全て
今回の予約も、ポチのホームドクターに予約を入れてもらいましたが、普通にポチの名前で予約を入れたと言っていました。
まぁ、私の名前で予約しようとしても、新規の患者は受け入れていないとか、イタリアの国民保険に入っていないならダメだとか、いろいろな理由で断られた可能性はあるので、よしとしましょう。
ホームドクターを訪問
受付で「予約を入れていたポチです」とポチが言い、待合室に通されました。「いや、診察受けるのはポチじゃないんだから、私の名前と保険証で受付してもらわないとダメでしょ」と言ってもポチはぽかーんとしていました。
医療費をどこが誰のために病院に払うのかって、大事な問題でしょう。
イタリアは基本的に医療費を自分の財布から病院で払うことがないみたいなので、ピンと来ないんでしょうね(「日本でも病院でお金を払うという感覚がない」と言っている友達がいて世の中そんなことになっているのかと衝撃を受けたこともありますが・・・)。
受付でポチが揉めているうちに順番が来たので、「とりあえず先生のところで話してみて」ということで、先生のところへ通されました。
因みに、ドイツでは予約の時間から2時間待たされることもありましたが、ここでは待ち時間なしでした。
INA保険受け入れてもらえず・・・
ドクターの部屋に入った時にドクターのポカンとした顔・・・笑。わかりますよ。
たぶん、私の顔を見て「ん???」と思ったんだと思います。「うちの患者にアジア人なんかいたっけな」みたいな。
日本でも田舎の診療所に金髪碧眼や黒人さんが来たら、先生も思わず「ん!?!?」となりますよね。
イタリアはドイツと同じで、先生のデスクを挟んでの診断でした。
時間は10分〜15分かけてしっかりと聞いてもらえました。こんなに長い診療時間は、ドイツで閑散期に訪れた歯医者の営業を聞かされた時以来でした。笑
結果的に抗ヒスタミン剤はポチの名前で処方してもらうことになり、婦人科への紹介状はもらえませんでした。
かなり親切な先生でしたが、納得がいきません。子宮頚がんの検診はドイツでも日本でも毎年するように推奨されていますよね。ドイツでなんか、調子が悪い時は年に2回検査することもありましたよ。
イタリアではなんと5年ごとでいいと言われました。もし今ガンがあったとしたら5年の間に死にますよ。自覚症状があるかと聞かれ、「いや、あったらもう手遅れでしょ」と正直驚きました。
婦人科への紹介状をもらったら、最近また顎ニキビや腕ニキビが出てきたので婦人科ではピルも処方してもらおうと思っていました。
ポチの主治医は私の方に来て腕や顔を見てくれましたが「こんなの全然ひどくない」「チョコレート食べるのやめなさい」と。
私、チョコレートを食べはしますが、量としては1ヶ月で一枚くらいなんですけど・・・。
凄く親切な先生でしたが、まぁちょっとはっきり言って不満です。でもこれは加入保険のせいもあったかなと思います。自己責任ですね!
ドイツでは公的の保険よりも料金が高い私的保険加入者が優遇されるので、劇安のINA保険ではなく、もっとお高い保険だったらどうだったのか気になるところではあります。
実際に、先生から「将来、イタリアに定住することが決まって国民保険に入ったら、大きな病院で全身の検査を無料で受けられますよ」という説明がありました。
最後は手を差し出され、握手でお別れの挨拶でした。
ポチの名前で処方箋を書いてもらった抗ヒスタミン剤は、薬局で処方箋なしの値段の3分の1から5分の1で購入することができました。
多分、病院側もシステム的に既に患者として受け入れているイタリア人のポチに処方する方が簡単なことや、抗ヒスタミン剤という、まぁ大したことない薬の処方だという理由から、こういう運びになったんだと思います。
抗ヒスタミン剤の処方で、めでたくポチに「アレルギー疾患がある」という嘘の記録がついてしまったのですが、イタリアは柔軟性が高いというか、適当と言うべきか・・・。
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